ラテアートのハートがどうしても作れない。練習しているんだけど、ミルクがうまく浮かばないんだよね。練習しているんだけど、ふとある疑問が浮かんでラテアートへのモチベーションが下がってしまった。
「ラテアートは本当に集客につながるのだろうか?」
おそらく、ラテアートだけでは集客効果は限定的だ。そこで、カフェ経営の基盤を安定させる技術、つまり焙煎スキルに時間を投資すべきだと考えた。
焙煎スキルがカフェ経営を変える?
ラテアートじゃなくて焙煎スキルだった!?考えに考えてたどり着いた答えが「生豆の焙煎」だ。生豆の焙煎スキルを身につけることで得られるメリットは以下のとおり。
豆の保存期間が長くなり、在庫コストを軽減
生豆は適切な環境で保管すれば約1年間品質を保つことができる。そのため、大ロットでの購入が可能になり、仕入れコストを抑えることができる。一方、焙煎済みの豆は鮮度が命で、最大でも2週間程度しか美味しさを保てない。そのため、小ロットで頻繁に購入せざるを得ず、在庫管理や仕入れコストが増加してしまう。
自家焙煎を行うことで、生豆を大量購入し、必要な分だけを都度焙煎できる。これにより、在庫コストの軽減と常に新鮮なコーヒーを提供することが可能になるのだ。
原価率が圧倒的に下がる
では、具体的にコーヒー一杯の原価はいくらなのだろうか?コーヒー豆の原価計算をしてみよう。
自家焙煎でコーヒーを提供する場合
- 生豆の価格:1kgあたり1,000円
- 焙煎後の重量:生豆は焙煎すると約20%減少するので、1kgの生豆は約800gになる
- 一杯あたりの豆使用量:15g
- 提供可能な杯数:800g ÷ 15g ≈ 53杯
- 一杯あたりの原価:1,000円 ÷ 53杯 ≈ 約18.87円
焙煎豆を購入してコーヒーを提供する場合
- 焙煎豆の価格:100gあたり1,000円(つまり1kgあたり10,000円)
- 一杯あたりの豆使用量:15g
- 提供可能な杯数:1,000g ÷ 15g ≈ 66杯
- 一杯あたりの原価:10,000円 ÷ 66杯 ≈ 約151.52円
利益比較
- 販売価格:コーヒー一杯あたり500円
- 自家焙煎の場合の一杯あたりの利益:500円 - 18.87円 ≈ 481.13円
- 焙煎豆購入の場合の一杯あたりの利益:500円 - 151.52円 ≈ 348.48円
- 一杯あたりの利益差:481.13円 - 348.48円 ≈ 132.65円
どうだろう?自家焙煎を行うことで、一杯あたり約130円もの利益増加が見込めるのだ。
自家焙煎した豆を販売する場合
次に、自家焙煎したコーヒー豆を販売する場合のシミュレーションをしてみよう。
生豆を自家焙煎して販売
- 生豆の価格:1kgあたり1,000円
- 焙煎後の重量:約800g
- 包装単位:100gパック
- 販売可能なパック数:800g ÷ 100g = 8パック
- 販売価格:100gあたり1,000円(市場価格に合わせる)
- 総売上:1,000円 × 8パック = 8,000円
- 原価:生豆1,000円 + 包装資材費(パックあたり50円とすると、50円 × 8パック = 400円)
- 総原価:1,000円 + 400円 = 1,400円
- 総利益:8,000円 - 1,400円 = 6,600円
焙煎豆を購入して販売
- 焙煎豆の仕入れ価格:100gあたり1,000円
- 販売価格:同じく100gあたり1,000円(利益ゼロ!)
- 総売上:1,000円 × 8パック = 8,000円
- 総原価:1,000円 × 8パック = 8,000円
- 総利益:8,000円 - 8,000円 = 0円(なんと!)
自家焙煎を行うことで、コーヒー豆の利益率が圧倒的に高まることがわかる。スペシャルティコーヒー原価を抑えつつ、高品質な豆を提供できるのだ。
カフェの原価率を下げて経営を安定化
自家焙煎によってカフェの原価率を大幅に下げることができる。カフェ原価率計算をしっかり行い、経営の安定化を図ることが可能だ。自家焙煎で開業して失敗する人もいるが、原価計算を正確に行い利益率を把握すれば、成功への道は開けるはずだ(なせばなる!)。
焙煎スキルで年収アップも夢じゃない?
焙煎スキルを磨けば、コーヒー豆のネット販売も可能になる。コーヒー豆焙煎のネット販売で新たな収益源を確保できるのだ。これにより、コーヒー焙煎で年収アップも期待できるかもしれない(ならばよし!)。
まとめ
- 在庫管理の効率化:生豆は長期保存が可能で、大量購入によるコスト削減が可能
- 原価率の削減:自家焙煎により、コーヒー原価率を大幅に下げられる
- 利益の最大化:コーヒー提供だけでなく、豆の販売でも高い利益率を実現
- 品質の向上:新鮮な焙煎豆を提供でき、顧客満足度の向上につながる
このように、生豆の焙煎スキルを身につけることで、カフェ経営において多大なメリットが得られる。ラテアートも魅力的だが、まずは基盤となる焙煎スキルを磨いて、安定した経営を目指そうと思う。
「コーヒー豆の原価率とは?」「コーヒー一杯の原価はいくらですか?」と疑問に思っていたが、焙煎スキルがその答えを導いてくれた。これからは焙煎に力を入れて、焙煎王を目指すぞ!