どうやら最近、コーヒー豆の価格が値上がりしているらしい。コーヒー好きとしては放っておけない話題だ。
コーヒー豆の価格高騰、その背景は?
ロイター通信によると、アラビカ種コーヒーの インターコンチネンタル取引所(ICE) における米国先物価格が1ポンドあたり2.7505ドル、約1キログラムあたり6.07ドルに達し、13年ぶりの高値となったそうだ。また、粗糖の先物価格も1ポンドあたり23.71セント(約1キログラムあたり52.3円)に上昇。どちらも主要生産国ブラジルの干ばつが懸念され、買いが先行した結果だという。コーヒー作物は開花期にあり、特に影響を受けやすい状況らしい。
参照:ロイター通信
アラビカ種とは何だろう?
正直、商品取引の専門家ではないので、一つひとつ解き明かしていこう。まず、アラビカ種とは?
アラビカ種は、世界のコーヒー生産量の約70%を占める主要な品種だ。香り高く、酸味と甘みのバランスが良いのが特徴で、私たちが普段飲んでいるコーヒーの多くがこのアラビカ種である。一方、 ロブスタ種 という品種も存在し、こちらは苦味が強くカフェイン含有量も多い。インスタントコーヒーやエスプレッソに使われることが多い。
インターコンチネンタル取引所(ICE)って?
次に、 インターコンチネンタル取引所(ICE) とは何だろう?ICEは、エネルギーや農産物など多様な商品を取り扱う国際的な取引所で、ニューヨークやロンドンに拠点を持つ。ニュースでよく耳にする「ニューヨーク先物価格」は、このICEでの取引価格を指しているのだ。
なぜ干ばつで価格が上がるのか?
ブラジルの干ばつが懸念されているというが、それがなぜコーヒー豆の価格高騰につながるのだろうか?
- 供給不足: 干ばつにより生産量が減少すると、供給が不足する。
- 需要の変化: 世界的にコーヒーの需要は増加傾向にある。
供給が減り需要が増えれば、価格が上がるのは市場の原理だ。
長期的な価格の推移は?
短期的な価格上昇は理解したが、長期的な価格推移はどうなっているのだろうか? コーヒー豆の価格推移チャート を見てみると、2011年にも価格が急騰しているのがわかる。
2011年の価格急騰の理由
- 供給不足:
- コロンビアでの悪天候により生産量が大幅に減少。
- 需要の拡大:
- 中国やインドなど新興国でのコーヒー消費が増加。
今年の価格上昇も、供給不足と需要増加という点で似ている。
2020年以降の価格上昇トレンド
しかし、2020年以降のコーヒー豆価格高騰には、さらに複雑な要因が絡んでいる。
- COVID-19の影響:
- サプライチェーンの混乱で輸送コストが上昇。
- 生産国での労働力不足が生産に影響。
- 気候変動:
- ブラジルでの深刻な干ばつや霜害。
- 他の生産国でも異常気象が収穫に影響。
- 物流の混乱:
- コンテナ不足と港湾の混雑で輸送が遅延。
- 需要の変化:
- 在宅勤務の増加で家庭でのコーヒー消費が増加。
- 外食産業の需要も回復。
- 為替変動:
- 生産国の通貨安(特にブラジルレアル)がドル建て価格に影響。
これらの要因が複合的に絡み合い、コーヒー豆の価格高騰を引き起こしている。
コーヒー豆の価格高騰は続くのか?
では、この価格上昇は今後も続くのだろうか?どうだろう?
- 気候変動の影響が長期化すれば、供給不足が続く可能性がある。
- 物流の問題が解決しなければ、輸送コストも高止まりする。
- 需要がさらに増加すれば、価格は上昇傾向を維持するかもしれない。
一方で、生産国が対策を講じ、生産量が回復すれば価格は安定する可能性もある。
私たちへの影響は?
コーヒー豆の価格が上がれば、当然ながら スーパーでのコーヒー豆の値段 も上昇する。 カルディ などの専門店でも値上げが予想される。 コーヒー豆の値段一覧 を見て、どの豆がコスパが良いか考える必要が出てくるかもしれない。
コーヒー豆の価格高騰は避けられない現実かもしれない。しかし、質の良い豆を少量で楽しむなど、新たな楽しみ方を見つけるチャンスでもある。最終的には、経済全体が活性化し、賃金が上昇すれば価格上昇も受け入れやすくなるだろう。
話が難しくなってきたので、今日はこの辺で終わりにする(ならばよし)。