わたしが記憶している範囲では、アメリカで Uber と Lyft が流行った。その後、コロナ禍をきっかけに日本で Uber Eats や出前館のようなデリバリーサービスが流行した。
Uberとは?
Uberは、スマートフォンアプリを通じて配車サービスを提供する企業です。利用者はアプリで目的地を入力し、近くにいるドライバーとマッチングされます。従来のタクシーサービスと比べて、便利で料金も透明性が高いとされています。
Uber Eatsとは?
Uber Eatsは、Uberが展開するフードデリバリーサービスです。レストランの料理を専門の配達員が顧客の指定した場所に届けます。利用者はアプリで注文から決済まで完結でき、リアルタイムで配達状況を追跡できるのが特徴です。コロナ禍では外食を控える消費者のニーズに応え、急速に普及しました。
これらのサービスの普及により、飲食店にとってデリバリーが新たな販路として注目されるようになりました。この記事では「仮に」カフェとして、イートインとテイクアウトに加えてデリバリーをコーヒーの提供方法に加えたらどのように収支モデルに良い影響を与えることができるのかを考えてみたい。
この記事では「仮に」カフェとして、イートインとテイクアウトに加えてデリバリーをコーヒーの提供方法に加えたらどのように収支モデルに良い影響を与えることができるのかを考えてみたい。
なぜなら、挽きたてハンドドリップコーヒーは問答無用に美味しい。
この話の前提として「挽きたてハンドドリップコーヒーは問答無用に美味しい。」という自分の中での大発見があります。良い豆を良い機器で優れたバリスタが淹れるコーヒーは美味しい。一方で、そこそこの豆でそこそこの機器でアマチュアが淹れたコーヒーでも「挽きたてはおいしい」。
高品質の挽きたてコーヒーを自宅やオフィスで飲める。それを実現できるのがデリバリー方式。
珈琲一杯の売上単価と原価、粗利について
まず、珈琲一杯の売上単価と原価、粗利について確認する。基本的な情報は先日の記事を踏襲する。
- コーヒー1杯に10gのコーヒー豆を使う場合、その仕入れ原価は約50円。
- コーヒーの販売単価を400円とした場合、粗利は350円となる。
項目 | 数値 |
---|---|
メニュー | コーヒーのみ |
コーヒーの平均単価 | 400円 |
月の営業日数 | 20日 |
1日あたりの必要販売数 | 113杯 |
1時間あたりの平均販売数 | 14杯 |
想定営業時間 | 8時間 |
1日あたりの必要販売数を113杯と設定しています。計算の簡単のためにこれをまず100杯と仮定して、イートインとテイクアウト半分の比率とするとそれぞれ50杯ずつとなる。
イートインの収支モデル
イートインは店内の座席に座ってコーヒーを飲んでいただく提供方法です。計算の簡単のために、テナント賃料を月額20万円とすると20営業日でテナント賃料は1日1万円。イートイン販売数50杯に対して1万円だから一杯あたり200円のコストになる。つまり、イートインの一杯あたりの原価は場所代200円+豆代50円になるので、売上400円に対して粗利150円となります。低い粗利ですが、イートインを廃止してテイクアウトだけにするとコンビニ100円コーヒーが競合になってしまうので、わたしが開業するカフェはで座席に座ってコーヒーを飲めるスペースを作ります。
お客さんとの会話の場になるカフェにしたいという想いもあります。
デリバリー方式の収支モデル
さて、このイートインの粗利150円を最低粗利とした場合、デリバリー方式でコーヒーを提供する場合、どのような試算が可能かを考えてみます。
計算の単純のためにデリバリー方式の原価を一回の配達あたり500円と設定する(Uber Eatsの配達員の1回あたりの報酬単価が500円のようなので実際のコストはもっと低いはず)。
- コーヒー1杯だと売上400円で原価550円なので、150円の赤字。
- コーヒー2杯だと売上800円で原価600円なので、200円の黒字。
- コーヒー3杯だと売上1200円で原価650円なので、550円の黒字。
- (参考:イートインだとコーヒー3杯で売上1200円で原価750円なので、450円の黒字。)
条件として、デリバリー注文は3倍注文から。いいんじゃないでしょうか?
デリバリー導入による売上への影響
机上の空論にはなるが、デリバリー方式で新たな需要を獲得できるとすると、
- イートイン:50杯
- テイクアウト:50杯
- デリバリー:50杯
となり。売上は1.5倍に増える。
開業直後の初期フェーズでは、売上実現ハードルを下げることが現実的
開業直後の初期フェーズにおいては、売上1.5倍を期待するより、1日の売上数目標の100杯をイートイン33杯、テイクアウト33杯、デリバリー34杯として、売上実現ハードルを下げることのほうが現実的な想定になるだろう。