カフェ経営のパートナーClaudeと対話して収支計画を考える(第13話)

カフェ開業 収支計画 AI活用
カフェ経営のパートナーClaudeと対話して収支計画を考える(第13話)

カフェ経営のパートナーClaudeと対話して収支計画を考える(第13話)

Claudeは、ChatGPTと並ぶサブスク型生成AIサービスのツートップの一角です。わたしはどちらも有料契約をしています。現時点でClaudeの方が若干性能が優れていますが、時間あたりの使用回数制限があるので、メインタスクをClaude、ちょっとしたサブタスクをChatGPT、というかんじに使い分けています。

ClaudeとChatGPTが作ったデータは別途エディターで保存し、自分が直接編集すたりするので、併用による弊害はほぼありません。

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説明が難しいのですが、私の場合は生成AIを、議事録的存在、アジェンダ的存在、ToDo管理的存在、それらを取りまとめる秘書的存在であり、かつどこか他人事の客観的な視点を持つ存在であり、かつ自分自身でもある存在のように位置づけています。

収支計画の分析プロンプト

「小さなカフェのはじめ方」や「カフェをはじめる人の本」などのカフェ開業本で得た、カフェ開業に向けた基本的な(表面的な?教科書的な?)知識を元に、Claudeとの何度かのチャットを経て以下のような「収支計画の分析プロンプト」を作りました。


あなたはカフェビジネスのコンサルタントです。新規にコーヒーショップを一人で開業しようとしている起業家に対して、以下の情報に基づいてアドバイスを提供してください:

1. 基本情報:

| 項目               | 詳細                          |
|--------------------|-------------------------------|
| 業種               | コーヒー・カフェ              |
| 物件名             | 大船駅東口より徒歩3分        |
| 坪数               | 7.99坪                        |
| 坪単価             | 22,027円/坪                   |
| 月額賃料           | 176,000円                     |
| 最低契約期間       | 3年                           |
| 敷金               | なし                          |
| 礼金               | 2ヶ月分(352,000円)          |
| 保証金             | 10ヶ月分(1,760,000円)       |
| 物件状態           | スケルトン(内装工事が必要)  |
| 運営形態           | 一人運営                      |

2. 売上と原価の概要:

| 項目               | 金額/割合                    |
|--------------------|------------------------------|
| 月間必要売上       | 903,200円                    |
| 食材・飲料原価     | 売上の30% (270,960円)        |
| その他経費         | 売上の10% (90,320円)         |
| 賃料               | 176,000円 (固定費)           |
| 水道光熱費         | 100,000円 (固定費)           |
| 目標粗利益         | 売上の30% (270,960円)        |

3. 販売数試算(月間売上903,200円の場合):

| 項目                     | 数値          |
|--------------------------|---------------|
| メニュー                 | コーヒーのみ   |
| コーヒーの平均単価       | 400円         |
| 月の営業日数             | 20日          |
| 1日あたりの必要販売数    | 113杯         |
| 1時間あたりの平均販売数  | 14杯          |
| 想定営業時間             | 8時間         |

4. 開業時必要資金試算:

| 項目                   | 金額 (円)  | 備考                                    |
|------------------------|------------|------------------------------------------|
| 敷金                   | 0          | なし                                     |
| 礼金                   | 352,000    | 2ヶ月分                                  |
| 保証金                 | 1,760,000  | 10ヶ月分                                 |
| 内装工事費             | 3,995,000  | 7.99坪 × 500,000円/坪と仮定             |
| 厨房設備               | 3,000,000  | コーヒー機器、製氷機、冷蔵庫など         |
| 家具・備品             | 1,500,000  | テーブル、椅子、カウンター、照明など     |
| 初期在庫               | 500,000    | コーヒー豆、消耗品など                   |
| 営業許可取得費用       | 200,000    | 飲食店営業許可など                       |
| 広告宣伝費             | 500,000    | オープン告知、チラシ、看板など           |
| 予備費                 | 1,000,000  | 不測の事態に備えて                       |
| 運転資金(3ヶ月分)    | 2,218,800  | 月間経費の3ヶ月分                        |
| **合計**               | 15,025,800 |                                          |

注意: この試算は概算であり、実際の費用は立地、規模、仕様などによって大きく変動する可能性があります。
                

現実的な収支計画への改善

テナント物件検索サイトに大船駅商店街の大船小学校側に少し入った場所にある小さなテナントに募集が出ていたので、暫定的にそのテナントの情報をテナントの基本情報として、原価から逆算した必要売上と、その売上から逆算した時間あたりのコーヒーの単価と販売本数。そして、開業に必要な各種費用の一覧を作成しました。

この試算を見てどう思いましたか? わたしはこのまま進んだら「絶対に失敗する」と思いました。この計画で儲けるのは、不動産や、内装や、広告代理店、豆屋さん、コーヒー機器メーカー…いいかたをかえると、自分以外の関係者はすべて儲かります。「いや素晴らしい、地域経済の活性化に貢献しましたね!」とコケにされるでしょう。

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わたしはお金配りおじさんですか? 逆でしょう。お金を配ってもらう側にならないと。優等生から脱皮しましょう。

改善のためのタスク

そんなわけでこの計画のまま進めるのは無謀です。AIアシスタントのちからを借りながら下記のタスクを着実にこなしていき現実的かつ自分が儲かる(←一番大事)計画に仕上げましょう。急ぐ必要はありません。

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このプロンプトと言う名の事業計画書をより現実的なものにするためにClaudeといっしょに改善をしていきます。とはいえ、あくまで主役は自分。オールを握るのは自分。AIがワトソンで自分がシャーロック・ホームズです。最終的な決断をするのはAIではなく自分です。


## タスク

(戦略)
1. 小さく始めて大きく育てる計画を考えてください。

(集客)
2. テナントの前の通りの人通りは1時間あたり何人か調べてください。
3. 人目につく外装を作る方法を考えてください。
4. 広告宣伝費を抑える方法を考えてください。

(コストダウン)
5. 内装工事を抑える方法を考えてください。
6. 厨房設備の購入費を抑える方法を考えてください。
7. 家具・備品の購入費を抑える方法を考えてください。
8. コーヒー豆、消耗品の仕入れ費を抑える方法を考えてください。

(資金調達)
9. 補助金などの返済が不要な資金調達手段を考えてください。
10. 敷金・礼金・保証金相当額を融資で調達する方法を考えてください。

(商品開発)
11. 1時間に14杯売れるコーヒーを考えてください。

回答の際は、現実的で実行可能な提案を心がけ、必要に応じて追加の計算や分析を行ってください。また、カフェ業界の最新トレンドや消費者の嗜好の変化なども考慮に入れてアドバイスを行ってください。大船駅周辺の地域特性や競合状況についても可能な範囲で言及してください。
                

広告宣伝費の削減と集客戦略

集客について。まず、このブログが広告媒体かつカフェの未来のウェブサイト(ホームページ)ですから、広告宣伝費50万円を0円にします。逆に言うと、広告宣伝費相当の効果をこのブログが発揮することで開業の条件を1つクリアすることになります。

また、リアル集客とネット集客の比率を50対50と仮定すると、リアル集客による1時間あたりの販売コーヒー杯数は7杯です。7杯を販売するために店の前を何人が通ればよい のでしょうか?この疑問を解決するために、実際に大船駅周辺の人通りを調査する必要があります。

リアルな集客戦略の検討

大船駅東口から徒歩3分の場所にある予定のテナントの前の通りの人通りを調べるために、平日と休日の異なる時間帯で実際に現地に行って観察する計画を立てました。これにより、より現実的な集客計画を立てることができるでしょう。

今日はこの辺で終わりにしたいと思います。

カフェ経営のパートナーClaudeと対話して収支計画を考える(第13話) ビジュアルまとめ

カフェ開業の収支計画改善プロセス 初期計画の問題点 AIを活用した改善 実現可能な計画へ 主な改善ポイント ・コストダウン戦略 ・効果的な集客方法 ・商品開発のアイデア ・資金調達の検討 ・現実的な売上目標設定