22日の記事で私個人の経験としてコーヒーと頭痛の関係について書きました。今回は、そのアンサー記事として、コーヒーと健康の関係性についてのエビデンスを紹介します。
検索エンジンで「コーヒー 健康」や「カフェイン 頭痛」などを検索すると一般個人が書いたサイトやポジショントークと疑われても仕方がない企業のオウンドメディアなどがヒットし、本当に知りたい情報にたどり着けません。インターネットの悪い側面です。
このようなとき、(当然のことですが英語の論文が多いこともあり)直接論文にたどり着くことは難しいです。なので、段階に分けます。まず信頼の置ける公的な団体を探します。今回は、米国食品医薬品局 (FDA) です。アメリカは世界最大のコーヒー消費国ですので、きっとコーヒーやカフェインと健康についてのエビデンスがあるだろうという推測です。
米国食品医薬品局 (FDA) の紹介
米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration)は、アメリカ合衆国における公衆衛生の保護と促進を担う連邦機関です。FDAは、食品、医薬品、医療機器、化粧品、タバコ製品、そして電子製品など、さまざまな製品の安全性と有効性を監視し、規制を行っています。この機関の役割は、国民が使用する製品が安全であり、健康に害を及ぼさないことを確保することです。
FDAが定めるガイドラインの説明
FDAは、健康を維持するために適切なガイドラインを設定しています。その中でも、カフェイン摂取に関するガイドラインは重要な位置を占めています。カフェインは多くの飲料や食品に含まれており、適度な摂取は通常安全ですが、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
FDAは、健康な成人に対して、1日あたり400ミリグラムまでのカフェイン摂取を推奨しています。この量は、通常のコーヒー4〜5杯に相当し、一般的には危険な副作用を伴わないとされています。しかし、個人の体重、代謝速度、カフェインに対する感受性などにより、この量は人によって異なる可能性があります。
ガイドラインが定めるカフェイン摂取の制限
- 成人のカフェイン摂取制限: FDAは、健康な成人に対して、1日あたり400ミリグラムのカフェイン摂取を推奨しています。この量は一般的に安全とされ、コーヒーなら約4〜5杯に相当します。
- 子供および未成年者のカフェイン: FDAは子供に対するカフェインの摂取制限を設けていませんが、米国小児科学会(AAP)は、子供や未成年者に対してカフェインの摂取を強く控えるように推奨しています。これは、子供の体がカフェインの影響に対してより敏感であり、その健康や発育に影響を与える可能性があるためです。
- 妊娠中および授乳中のカフェイン: 妊娠中の女性は、1日あたり200ミリグラム未満のカフェインに制限することが推奨されています。これは約2杯の8オンスのコーヒーに相当します。この理由は、妊娠中の高いカフェイン摂取が、低出生体重などのリスクと関連している可能性があるためです。
- 高用量のカフェイン摂取のリスク: 体重1キログラムあたり10ミリグラム以上のカフェイン摂取は高用量とみなされ、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。例えば、体重75キログラム(165ポンド)の人であれば、約750ミリグラムのカフェインに相当します。このレベルのカフェイン摂取は、心拍数の増加、胸痛、脳卒中などの症状と関連しています。また、FDAによると、1200ミリグラムのカフェインを急速に摂取することで、発作などの毒性効果が現れる可能性があります。
- 一般的な副作用: カフェイン摂取に伴う一般的な問題として、睡眠障害、消化不良、焦燥感や不安感が報告されています。これらの副作用は、高用量の摂取で特に起こりやすいです。
総じて、子供、妊娠中の女性、カフェインに敏感な人々など、特定の集団がカフェインを摂取する際には特に注意が必要であることを強調することが重要です。
まとめ
カフェインは、適度な量であれば健康を維持し、日常生活に役立つ成分です。しかし、FDAが定めるガイドラインに従い、過剰摂取を避けることが重要です。特に、子供や妊娠中の女性、高濃度のカフェイン製品を摂取する場合には、十分な注意が求められます。健康を守るためには、日々のカフェイン摂取量に気を配り、自分に適した適量を守ることが大切です。
この記事は、FDAの公式情報やその他の信頼できる情報源に基づいており、カフェイン摂取に関する正しい理解を深めるためのものです。詳細な情報や個別の相談が必要な場合は、医療専門家に相談することをお勧めします。